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【栞】 『彩雲国物語―黒蝶は檻にとらわれる』 雪乃紗衣/角川書店 角川ビーンズ文庫 待ってました、彩雲国新刊。 以下、容赦なくネタばれ。 黎深が朝廷を去り、絳攸の処分を決める御史大獄が開かれることに。 弁護人は秀麗、検察側(違)は清雅です。 絳攸のため、そして何よりライバル清雅に勝つために奮闘する秀麗。 しかしそんな時、当主更迭に怒った紅家官吏が一斉に出仕拒否! それだけでなく紅州に経済封鎖がしかれ、物価が高騰寸前に。 あっちもこっちも大変なこの状況、秀麗は乗り越えられるのか?! ・・・って言うか、紅家官吏ってばっかじゃないの? 彼らの出仕拒否にはある人の陰謀が関係していて、まあ彼らも騙されたようなもんではあるのですが、それでも出仕拒否することに疑問は持ってなさそうだったし。 前に貴陽で集団ボイコットした時は、当主に濡れ衣を着せられたわけだから分からんでもないと思ったけど、今回は明らかに当主自身に非があるでしょうに。 社会人としてありえないよ! 紅家の行き過ぎた一族主義にビックリしましたが、救いは秀麗(とその周辺)が彼らに同情しなかったことです。 ま、当たり前だよね。 特に秀麗は仕事ラブ少女だから、自分の職務をないがしろにする人には厳しい。 これでもし秀麗が紅家のためにも尽力する、みたいな流れだったらどうしようかと思いましたが。 そもそも紅家がそんな暴挙に出たのは「鳳麟」の指示があったからなのです。 今回初めて出てきた鳳麟は、紅門筆頭姫家から輩出される「紅の天才軍師」と呼ばれる存在。 藍家の「龍蓮」みたいなものらしい。 しかし龍蓮以上に伝説みたいな存在で、代々の紅家当主しか居場所を知らないとか。 その鳳麟からの指示・・・だったのですが、実はこれが偽物で。 なんとタンタンの事件から連綿と続く陰謀で、黒幕は晏樹さんでした。 そうなると、何で紅家の機密中の機密である鳳麟のことを晏樹さんが知ってんだ、という話になりますが・・・。 当代の鳳麟はなんと悠舜さんだったのでした。 しかも姫一族は先王に滅ぼされていて、悠舜さんが唯一の生き残り。 しかもしかも、先王の考えを知った悠舜さんは、紅家に助けを求めに行ったのです。 それを「滅びるなら勝手に滅べ」と切って捨てたのが、当時大好きな兄に置いて行かれて絶賛やさぐれ中の黎深だった・・・。 黎深自身は今回のことが起きるまで、かつて鳳麟に会ったことも、それを見捨てたことも忘れてたようですが。 うわ〜・・・さすがの黎深も、これには大ダメージだろうな・・・・・・。 悠舜さんはその後、旺季さんに保護され、国試を受け、今に至ると。 だから晏樹さんは鳳麟のことも知ってて、黎深のことがキライだったのね・・・。 悠舜さん自身は全てを承知の上で、国試で再会した黎深と友達になったみたいです。 ・・・姫一族は性悪で嘘吐きでものすごく頭が良いそうなので(うわあ)、悠舜さんもまだ何か隠してることとかありそうな気がしますが、それでも黎深と友達になった、っていうのは、すごいなあと思います。 そんなこんなで今回いろいろしでかした紅家は、黎深に代わり邵可さんが当主の座に着きました。 ついに邵可さんも腹を決めたらしい。 紅家当主として王に謝罪、今後の忠誠を誓います。 前代未聞のこの事態を受けて、朝廷のパワーバランスがどうなるのか。 さて、秀麗は身体の異変が目立つようになってきました。 前巻で子供を産むことができない、ということが明らかになりましたが、今回更に「普通の人間じゃない」ことが発覚。 何かよく分からないのですが、秀麗の体に「仙(紅仙?)が入ってる」らしい。 その封印が解けかけて、無理がきていると。 ・・・春まで持つかどうかという危険な状態だそうです。 そんな秀麗を助けるために、仙の脇侍―雨師(クロの正体)も入ったけれど、それも進行を止めることはできない・・・。 秀麗が死ぬと眠ってる薔薇姫が目覚める、とあったのですが、それって秀麗の中の仙=薔薇姫ってこと?? そして貴族派との政争の結果(すごい端折り方)、秀麗が官吏を辞めて劉輝の妃になることに。 「秀麗」ではなく「紅家直系長姫」が必要になってしまった劉輝と、自分の王のためにそれを受け入れる秀麗が切ないです。 形だけ見るなら劉輝の望みが叶ったことになりますが・・・・・・辛いね、劉輝・・・。 清雅は今回、秀麗と組んで仕事をすることが多いので、出番も多くご活躍でした。 しかしイチイチ言動がエロいのは何でなんだ清雅。 そして過去に女でどんな痛い目見たんだ清雅。 皇毅さんは厳しいけども良い上司でありました。 絳攸・楸瑛・静蘭の若手トリオは先輩たちに押されてパッとしなかった(・・・) そして新キャラ登場、また変な偉い人が出てきました(笑) 官吏最後の仕事としてリオウとともに紅州へ向かった秀麗。 が、行方不明になってしまいます・・・。 青ざめる劉輝、脳裏に浮かぶ「薔薇姫」のお伽話―。 というところで、以下次巻。 何となく縹家がいっぱい出てきそうな。 彩雲国もだいぶ長いですが、そろそろ佳境に差し掛かるのか?という感じですね。 |
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