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<<   作成日時 : 2011/07/01 22:40   >>

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【栞】
『彩雲国物語―紫闇の玉座』(下)
雪乃紗衣/角川書店 角川ビーンズ文庫

彩雲国物語 紫闇の玉座(下) (角川ビーンズ文庫)
角川書店(角川グループパブリッシング)
2011-06-30
雪乃 紗衣


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ついに彩雲国本編、完結です。

以下、何から何までネタばれ。














今回は上巻のあとがき通りの「劉輝編」。
貴陽を抜け出し、紅州へ入った劉輝。
着々と貴陽を掌握していく旺季。
2人の会談でこの国の行く末が決まる。
そしてその日が、秀麗の「最後の1日」になる――。

正直、ほんとにあと1冊で終わるのか?と半信半疑でしたが、ちゃんと終わってました。
しかも大団円!丸く収まった!
それだけですごいと思う。

劉輝はかなり頑張りました。
かなりボロボロだったしいっぱい泣いてたけどね(笑)
「戦をしない」ということを貫くために、民を死なせないために、何もかも手放して旺季さまの前に―全てを持っている人の前に立った。
正面から立つことができるようになって、良かったと思います。
甘ちゃんで、泣き虫で、優しすぎるほど優しい劉輝。
ずいぶんイライラもしたけれど(・・・)でも劉輝が劉輝のままで、王として立てるようになって本当に良かったです。
何かを為すために何かを切り捨てられるようになったわけではなく。
自分のためには何も持たず、ただ守るもののために。
守りぬくために。

秀麗は目覚めてからバリバリ活動していた。
さすがだぜ・・・最後の1日でもエンジン全開だね!
そして、結果的にはそれは「最後の1日」にはならなかったのでした。
棺で眠っている間、秀麗の体には飛燕姫(「最後の娘」はやっぱりこの方でした)・・・と朔洵の魂が入ってまして。
なんか、茶州にいた時、秀麗の寿命の一部が朔洵に流れてた(?)らしいのです。
で、その分の寿命がそっくり朔洵の魂に保存されていたと。
その寿命を秀麗に戻すことで、秀麗の延命が可能になったと・・・そういうことらしいです。
もっとも、それも10年ちょっとの話だったのですが・・・。
終章で「その後」について描写されているのですが、秀麗は官吏として活躍した後、劉輝の求婚を受け入れて結婚。
翌年、娘を出産、まもなく死亡。
・・・まるで母である薔薇姫を真似たような最期を迎えるのですね。
それでも秀麗の夢は叶ったのだろうし、劉輝の長年の想いも報われるわけです。
「すぐにそなたは戻ってくる」という劉輝の言葉通りに。
・・・ずいぶん時間はかかったけど。
官吏としての10年ちょっとも、その後の短い結婚生活も、きっと輝くばかりに幸せだったろうと思います。
ちょっと切ないけど、だけど秀麗も劉輝も絶対後悔してないと思うから、良いのです。

下巻は劉輝が出ずっぱりでしたが、悠瞬さんもすごいキーパーソンだったと思う。
ていうか、私は一番この人に振り回された気がします。
凛さんと別れるシーンに胸を痛め、劉輝との別れシーンでもやるせない気持ちでいっぱいになり、晏樹さんとの対面シーンで「終わった・・・」と思い、まさかの復活シーンで「悠瞬さん・・・!良かった!」と泣き、「仮病でした」告白シーンで悠瞬さんの本性を思い知った。
彩雲国は個性派キャラの宝庫ですが、この人が一番だと思う。
霄太師より性悪なのでは・・・。
そしてそんな悠瞬さんに「愛してるので帰ってきてください!!」と言わせた凛さんはものすごく偉大な女性だと思う。
すげーよ、凛さん(素)
これからは凛さんを大事にして、幼馴染たちとは殺伐した会話を交わし、国試組の友人たちや劉輝たちお馬鹿な若者を可愛がりつつ、「心底いい人」目指して元気に生きてってほしいです。

旺季さまには「お疲れさまでした!」と言いたい。
結果的には旺季さま、すごい長期計画で劉輝を何とか一人前に育て上げたと同じようなものなのでは・・・。
いやまあ、あくまで「結果的には」であって、旺季さまは旺季さまの理由で、本気で玉座を目指していたのは分かっていますが。
旺季さまが勝っていたら、少数とはいえ死人が出るのは避けられなかったと思うので、やっぱり劉輝が勝って良かったです。
旺季さまか晏樹さん、この2人のどっちかは死ぬんじゃないかと思っていたらどっちも死ななかったですからね。
それだけでも劉輝の方が旺季さまより上だったと思う。
終章で、リオウが劉輝の養子になったことに怒って「私の孫だぞ私のッ!!」と叫ぶ、愛すべき祖父馬鹿っぷりを発揮してくれた旺季さま(笑)
旺季さまにとっても、これがベストな未来だったと信じています。

晏樹さんはまあ最後までいろいろやらかしてくれましたが、悠瞬さんがそれより上手だったので、相対的に晏樹さんの毒が薄まったように見えました。
病んでる病んでると思ってましたが、病んでるというより激しく屈折してる・・・?
どっちにしろ面倒くさいのに変わりはないですけどね!(笑)
ただ、朔洵に対する仕打ちはかなりヒドイよねえ・・・。
晏樹さんが朔洵の体を操れたのは、黒仙との契約に加え、2人が異母兄弟だったからだということが明かされます。
晏樹さんが登場した時「朔洵に似てるなあ」と思ったのは間違いじゃなかったのね!とちょっと嬉しい私。
あそこまで徹底的に遺体を道具として使いきるとは・・・本当に朔洵のことはどうでもいいんだね、晏樹さん・・・。

というわけで、朔洵は今回も出番があったのですが、「腐ったキョンシー」というあんまりな扱いでもありました。
生前はしょうもないことしかしなかったけど(ズバ)、でも死んだ後の朔洵は結構健気であった。
今回も最後の最後、もう腐りきってドロドロの体(うぅ〜)になりながらも、秀麗を逃がすために晏樹さんの前に立ちふさがるし。
黄泉路を降りかけた秀麗が、黄昏の門の向こうに見えた朔洵に気付かなかった(1人だけ「誰・・・?」って思われてた)のはさすがにちょっと不憫でしたが、これも生前の行いの報いでしょうか(笑)
・・・最後に影月くんにも会わせたかった気がします。

霄太師が劉輝を王に推したのは、旺季さまのためだったことが判明。
「退位させるための即位」だったと。
旺季さまが準備を整えるための時間、玉座に座らせておく人形が必要だったからだと・・・。
・・・す、すごい悪役みたいになってるけど霄太師。
性悪性悪言われてましたが、本当に劉輝をそうとしか思ってなかったとしたら、酷い人だと思います。
でも、それなら何で秀麗を後宮に入れようと思ったんだろう。
劉輝が後宮に籠りきりで3年間過ぎても、霄太師には痛くも痒くもないっていうか、むしろその方が手間かからなくていいくらいですよね。
旺季さまと組んではいたけど、戩華王の最後の公子たる劉輝にも機会を与える気になったのか?
気まぐれで・・・どっちが勝つか、と言うか、どっちが勝っても面白い、くらいの気持ちで?

楸瑛は自分の未熟なところをさらけ出すことに抵抗がなくなってきているような(笑)
でもちゃんと締めるところは締めていたし、会談前後の劉輝につき従うところはカッコ良かったです。
珠翠とのその後がどうなったのか気にかかる。
あ、あと楸瑛ってかなりの武器マニアだよね!と思った。

静蘭は当初はもっと「別格」オーラが漂っていた気がするんですが、すっかり若造チームの一員ですな。
まあ・・・静蘭は殺伐とした少年時代を過ごしているから、今、燕青だけじゃなく楸瑛や絳攸とぎゃーぎゃー言い合い、先輩諸官にテキトーにあしらわれたりして、青春をやり直すといいと思うよ(笑)(いや、でも結構本気で)
カッコよさは減ったかもしれないけど(ええー!)、ずいぶん人間味は増したと思います。

絳攸は3人の中では一番有能なんでしょうね、たぶん。
一番真面目だしな・・・。
将来は宰相位まで上り詰めるようで、きっと貴陽イチ「婿にしたい男」になっていると思います。
何かすごく彼には幸せになってほしい。

黎深は結局、何もしないまま終わったな・・・。
紅州で蟄居している間、何を思っていたんだろう。
秀麗には叔父の名乗りを上げることができたんだろうか。

鳳珠も出番がなくて寂しかったです。
この人も、ほんっと幸せになってほしい。
景侍郎は後に宰相(悠瞬さんの後継)にもなるそうです。
すごい人格者宰相だろうなあ。

璃桜パパも何してたんだろう。

藍家の三兄弟もあんまり本編に絡まなかったですね。
て言うかあの三兄弟、ほんと藍州から出てくる気皆無だな・・・。

終章で彩八仙が揃って会話するシーンがあって面白かったです。
黒仙は晏樹さんと契約していただけであって、黒仙=晏樹さんではなかったのね。
碧仙が「ねぇ僕、今度は妻子もちだよ!ちょっと面白い」とかウキウキしてるのが笑える。
それ、歌梨さんが聞いたら「オマエの妻子じゃないわ!」って大激怒すると思う・・・(笑)


これで本編は終わりですが、外伝とか出ないのかな?
せめて1冊くらい出てほしいなあ〜。
何せキャラクターはたくさんいるし、完結編ではあまり出てこなかった人もいるし、ネタには事欠かないと思うんですが。

完結したのでそのうち一気読みとかしてみたいです。
見落としてたこととかありそうだ・・・。

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